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訪問者が身構えてはコンバージョンにはつながらない
アフィリエイトサイトや、ブログに訪れた訪問者をいかにコンバージョンに結びつけるか... これはサイト運営者なら誰しも頭を抱える問題です。それにはまず、訪問者の警戒心を解く必要があります。
かと言って冒頭に「このサイトは怪しいサイトではありません」と記し、訪問者に信じてもらえればそれほど楽なことはない。そのページで商品を販売していたとすれば、特に初めて訪れた訪問者にとっては少なからずとも警戒心を抱くものです。
ましてやその商品が高額であまり知られていない商品であれば、間違った買い物をしたくないとよりいっそう身構えるでしょう。
訪問者が身構える心理にはいくつかの基本パターンがある
- 騙されるのではないか?
- 押し売りにあうのではないか?
- 時間が無駄になるのではないか?
etc...
これ以外にもあるとは思うが、いずれにしろ訪問者の心理状態を解きほぐしていかなければいけない。どの心理状態にも共通していることは、訪問者が 「受け身」 であるということです。
このような状況というのは、誰しも居心地がよいものではありません。よく「私は話すことが苦手」という方がいらっしゃいますが、それ以上にもっと苦痛なのは「人(相手)の話を聞き続けること」でしょう。
それが、自分に被害をもたらしかねない内容だったらなおさらです。そして商品を購入する際も、受け身の状況はつくりたくないと思うものです。購入するにしても誰かに勧められたからではなく、自分の意思で買うのだと思いたい。
それに費やした時間にしても相手に拘束されてではなく、相手のために時間をつくってやったと思いたい。このような意識が膨らめば、訪問者は親近感を抱きます。
反対に言えば、このように思えなければ訪問者は警戒心をほどくことはないでしょう。そして、最悪は無気力・無関心となっていきます。
整理すると...
- そのサイトに親近感を感じれば、警戒心は消える
- 警戒心が増すと、そのページへの親近感は減る
ということです...
この関係はどのような状況でも起きてくることなので、抑えておきたいところです。
webの世界で姿なき訪問者の警戒心を解くには
それでは、訪問者の警戒心を解くにはどうすればよいのだろうか?ちょっとここで、人の心理について考えてみようと思う。
人は、いいこと尽くしの話を聞かされると「騙されるのではないか」と疑うものです。よく「甘い話にはウラがある」というように、ウソがあるのではないかと瞬間的に感じ身構えるものです。しかしそれでも、悪徳商法は後を絶たない。
これは相手を確実に騙しているわけで、視点を変えると巧妙なウソをついていることになる。それを大きく分けると2つのパターンが見えてくる。
- 本当(真実)のことを2割ほど混ぜてウソをくパターン。
- 初めに相手が「ウソでしょ!」と見破れる明らかなウソをつき、「実は今のはウソで...」と言った後に、さらに大きなウソをつくパターン。
中途半端なウソには騙されないが、ある部分が本当だったりスケールの大きいウソには、意外とあっさり騙されてしまうものです。なので実際は安物なのに、数百万円の壺が売れてしまったりするわけです。
「自分は絶対に騙されない、そんなものは買わない」と思っている人ほど、騙されやすい傾向にある。その思考が、逆に柔軟な判断力を失わせ視野が狭くなり、わずかな真実で全てを真実と思い込んだり、自分の判断基準を超える大きなウソをウソだと見抜けなかったりする。
そして一度信じると、疑うことをしなくなってしまう。「ウソだ!」 という固定観念が崩れてしまうと、「真実だ!」 という固定観念しか残らなくなってしまうからです。
例えば小さな約束が何回か守られると、警戒心が解け大きなウソに気づかなくなってしまう。このように、きわめて単純な図式が成り立ってしまうのです。ある精神医学者は、人の気質を体型別に分類している。
それによると...
- 細身の人は神経質で警戒心も強い。しかし一度考えが崩れてしまうと、騙されやすくなる。
- 太身の人は、社交的で「多少なら騙されてもいいじゃない」という気質を持っているため、逆に騙されにくい。
また性格として...
無口で疑い深い人はむしろ騙されやすいく、逆によくしゃべる人は、相手が言ったことを信じやすいが考えもコロコロと変わるので騙されにくいようです。とはいえ、これが全ての人に完全に当てはまるというものでもないでしょうが。
もしあなたがリアル店舗(実店舗)の店員だとしたら、訪れるお客様の「顔・体型・雰囲気」などからおおよその性格が読み取れるだろうから、会話や対応もうまくできるだろう。
しかしweb世界のサイトやブログに訪れる人は、姿なき訪問者のためそうはいかない。
アフィリエイトサイトやブログで紹介している商品についての、お問い合わせや質問等の際には相手の「言葉使いや話し方」「文字や文章」などから、人物像を想像し対応しなければならない。
特に高額の商品となると、「ニセ物なのではないだろうか?」「騙されやしないだろうか?」などの警戒心もあるため、購入を即決するということはありえないだろうから、訪問者からのお問い合わせや質問が必ず入ると思っておいたほうがよいだろう。
そしてその時の対応が相手にどう伝わるかで、商品が 「売れるか」 「売れないか」 の明暗を分ける場合もある。
言葉(文章)の多い人は、お互いの会話のやりとりの中で警戒心をほどき、親近感を高め信頼を築くことができるが、言葉(文章)少なめの人だとより一層警戒心も強いだろうから会話もぎこちなく、なかなか信頼も築くことが難しい。
でも警戒心が強く疑り深い人には、諦めず懇切丁寧に対応することで信頼を築くことは可能です。そして一度、信頼関係を築けば強い味方になってくれる可能性もあります。
訪問者の信頼を獲得する効果的な方法とは?
訪問者の「騙されるのではないか?」という心理に対しては、どのようにすれば信用を獲得できるのだろうか...
やはり最も訪問者が知りたいのは、データ(実績)でしょう。自分のサイトやブログで扱っている商品の実績を示すということ。
「どれくらい売れているのか?」「どんな客層が購入しているのか?」「購入した方は、どんなメリットを感じたのか?」などをグラフや図を使い解説することで、安心感を与えるという工夫も必要です。
さらには、類似する他の商品と比較するのも効果的です。例えば、車の販売なら同じ排気量でもメーカーによって力の入れどころは様々です。室内のオプションであったりボディーや足回りだったり...
類似した他のメーカーのメリットやデメリット、そして標準装備されている高価なものについては関心の高いテーマです。
これが新車ではなく中古車だった場合は、「ちょっと待ってください... あなたが探している車、どのような目的でお使いになるのでしょうか?」と質問してもよいでしょう。
あまり車に詳しくない方は、外見が気に入り予算内に収まればいいかなと思っている人も多いと思います。特に中古車などは安いほうがいいと思っているでしょう。
そこで、「ただ安いだけで選んでいませんか?」と入っていきます。もしあなたがただ乗れればいいという目的で選んでいるのであれば安くてもよいでしょう。でも相場よりかなり安い場合はなにか理由があるはずです。
ディーラーが頑張って予算を削り安くしていることもありますが、場合によっては耐久性に問題があるかもしれません。走ればいいわけですから最小限で法定内の点検のみをし、それ以外の検査はしていないかもしれません。
それではやはり故障の原因になってしまいます。少しでも目的があり車を購入するのであれば、ただ安いだけの車ではいかがなものでしょうか?
通勤に使うにしても家族や彼女や彼氏そして友達を乗せるにしても、音楽は聴きたいものです。ちょっと質の良いオーディオが装備されていることで、雰囲気も違います。そして夏場になると、室内も高温になります。
後部座席に食品を置き、ちょっとそこまで... 帰ってきてみると大変なことに。こんな経験ありませんか?そのためにも、スモークフィルムが貼ってあると随分違います。など、未来を想像させる解説を入れると購買意欲も高まります。
このように、他の商品と違う部分を説明しながら、本来売りたいと思っている商品のメリットを推していけばいいわけです。そして購入する人にとってはこれが欲しいと強く思っている場合には、いま目の前にある商品のことしか考えていないものです。
そこで、ただ乗れればよいという車では故障も頻繁に起きる可能性もあり、修理費用も発生するでしょう。そしてもし買い換えたいというときに、そのような車両では査定が低くなってしまいます。と、そこまで話すと説得力も増すでしょう。
ただしここまでは、あなたの商品のメリットばかりを話しましたが、必ずデメリットもしっかり話す必要があります。
これは冒頭でも話しましたが「いいこと尽くし 」の話では、かえって不審に思われるだけです。メリット・デメリットをしっかり伝えたうえで、後は訪問者の判断に任せることが何より大切なことです。