病気の症状,ビタミン,栄養

「病気の症状@ビタミン・栄養1」では、症状別に効果的な「ビタミン・栄養」を詳細に紹介しています。

今、あなたに必要なビタミン・栄養は...

 

症状別 / ビタミン・栄養

 

貧血

 

貧血は、酸素を運搬するヘモグロビンの減少及び、異常な赤血球が多量に出来たときに起こるといわれています。

 

エネルギーはビタミンの働きにより、酸素・糖質・脂質を燃やし作られます。ビタミン・酸素不足になると当然、体内がエネルギー不足になります。

 

こりにより貧血に多い、「めまい・息切れ・動悸・疲労感」などの症状が起きます。貧血は、大きく分けると鉄分不足による「鉄欠乏症貧血」と、ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸不足による「悪性貧血」があります。

 

「鉄欠乏症貧血」は、ヘモグロビンが少ない状態で、貧血の中では一番多いようです。「悪性貧血」は赤血球の肥大化によりヘモグロビンが正常に働かないため、酸素の運搬ができなくなります。貧血の割合は、男性と女性を比較すると圧倒的に女性が多いようですが、これにはいくつか原因があります。

 

鉄分の量

女性は男性に比べ、体に貯えられる鉄分の量が少ないです。一般的に「成人男性=約4g」「成人女性=約3g」です。1gとわずかな差ですが、これにより貧血になるかならないかが大きく影響しています。

妊娠による貧血

妊娠により栄養分は赤ちゃんが最優先になるので、いろいろな栄養が不足してしまいます。特に、貧血の原因といわれる「鉄分・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸」の不足が多くなります。

生理による貧血

生理中の出血で、鉄分が失われることにより貧血になります。個人差もありますが、1回の月経で約30gもの鉄分が失われるともいわれます。(30gは体内中の鉄分1%)

 

  • 「鉄分・ビタミンB6・B12・C・葉酸」が、効果的
鉄分

鉄分は赤血球に含まれる、ヘモグロビンの材料となる栄養素です。ヘモグロビンは、呼吸からの酸素を運ぶ働きをしているため、鉄分不足により貧血状態になり、「めまい・動悸・息切れ」などが起こります。

 

鉄分には2種類あります。「吸収率が良いヘム鉄(動物性食品に多い)」「吸収率が悪い非ヘム鉄(植物食品に多い)」

ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸(ビタミンB群)

貧血の予防には鉄分だけでなく、ビタミンB6・B12・葉酸も必要です。同栄養素の働きは、鉄分を加工成長させて正常なヘモグロビンにしてくれます。つまり貧血対策としては、材料である鉄分と、製造ラインであるビタミンB6・ビタミンB12・葉酸が必要不可欠ということです。

ビタミンC

鉄分が多い食品とビタミンCを一緒に摂ることにより、鉄分の吸収率がよくなるといわれています。(例)緑黄色野菜のサラダ=イチゴ・キウイ・みかんの組み合わせなど...

 

アトピー性皮膚炎

 

  • 原因

 

アトピー性皮膚炎=ホコリ・カビ・ペットの毛・特定の食べ物の過剰反応による皮膚炎などの症状。私達の体は、外部からホコリ・カビなどの異物侵入があると、排除して体を守る免疫機能があります。

 

例えば、インフルエンザウイルスが体内侵入すると、白血球(リンパ球)が活発に活動し、ウイルスに対抗するための「抗体」を作りウイルスに吸着して、退治する仕組みになっています。

 

アトピー性皮膚炎の場合、ホコリ・カビ・特定の食品に対しても、抗体を作りウイルスと同様、退治しようとします。このとき、体内の細胞から刺激物の「ヒスタミン」が分泌されます。

 

これがアレルギー症状の原因になっています。簡潔にいうと「免疫機能の過剰反応=アトピー性皮膚炎」といえます。このため、ビタミンB6・ビタミンCを十分に摂取しただけでは、効果的ではないケースがあります。

 

  • 改善・解消

 

アトピー性皮膚炎は、「眼・口・耳・額・首まわり・手足の関節」などに湿疹ができて、ひどいかゆみを起こします。症状が軽い場合は「ビタミンB6・ビタミンC・EPA・DHAを十分摂取」「アレルギー原因、ホコリ・ダニなどをさけるように心がける」「甘い食べ物・油分が多い食べ物を控える」「衣服による患部への刺激を極力避ける」などにより、症状はある程度改善されます。

 

ですが、がまんできない強いかゆみの場合は、専門医の治療を受けることが大切です。ステロイド系の薬は、症状を抑える効果は大きいですが、刺激も強いので気をつけたいものです。アトピー性皮膚炎は、年令・体質によって個人差があり、大人になるとアレルギー症状が改善されたり、軽くなるケースもあります。

 

  • 「ビタミンB6・C・DHA・EPA」が、効果的
ビタミンB6

体内にたんぱく質を供給し、皮膚の代謝を高める働きがあります。これにより、皮膚の再生・修復が活発となり、アトピー性皮膚炎にも効果的です。通常の湿疹・肌荒れにも効果があります。多く含まれている食品として「マグロの赤身・サンマの開き・カツオ・にしん・牛レバー・バナナ」などです。

ビタミンC

アレルギー源、「ヒスタミン」ができるのを防ぎます。また、コラーゲンが体内で作られるときに必要な栄養素であり、ハリ・ツヤのある皮膚を作り、アトピー性皮膚炎を抑制する効果があります。多く含まれている食品として「アセロラ・柿・キウイ・イチゴ・ピーマン・ブロッコリー・カリフラワー」などです。

EPA・DHA

この両栄養素は、脂質(脂肪酸)の仲間で、体内ではほとんど合成されません。近年、アトピー性皮膚炎の人がEPA・DHAの適量摂取により、症状が改善されることがわかってきました。

 

多く含まれている食品として「EPA(エイコサペンタエン酸)=「マイワシ・サバ・ブリ・サンマ」などで「DHA(ドコサヘキサエン酸)=「アンコウの肝・サバ・ブリ・スルメイカ」などです。

 

便秘

 

便秘とは一般的に3~4日以上排便がない状態のことですが、これよりも短くお腹に圧迫感がりなかなか排便できなければ便秘といえます。

 

近年、食物繊維が多い和食系の食事から食物繊維の少ない欧米系の食事に変化したことで、便秘になる人が多くなっているようです。

 

また、日本人は西洋人に比べ大腸が長いため結果、便秘になりやすいようです。正常な排便のときは、便の適度なかさと水分により腸が刺激され、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が起こりますが、食物繊維の少ない食生活を続けていたり、腸内の善玉菌の減少により、腸の蠕動運動が上手くいかなくなり、ガスが溜まるため便秘になりやすいようです。

 

解消方法としては、便秘の解消に効果的な食品として「食物繊維・乳酸菌・ビフィズス菌・オリゴ糖」などを摂るように心がけ、これ以外にもいくつか気を付けるとよいでしょう。

 

朝起きたら水分をとる

便が適度に軟らかくなり更に、腸が刺激されるため排便がスムーズになります。

規則正しい食生活

不規則な食生活により排便も不規則になるため、便秘になりやすくなります。

適度な運動

ジョキング・ウォーキングなどを定期的に行うことにより、内臓の働きが良くなります。

サプリメントの利用

食事から十分な食物繊維を摂取するのが難しい場合は、サプリメント・健康食品を利用するとよいでしょう。大量の食物繊維の摂取は、お腹がはることがありますので程々を心がけましょう。

 

  • 「食物繊維・乳酸菌・オリゴ糖」が、効果的
食物繊維

食物繊維にはビタミンのような働きはありませんが、適度な水分を保つため便のかさと軟らかさが増すことで、便秘の改善・予防に効果があります。更に、食物繊維の一部は善玉菌のエサになるためこれにより、腸の働きを整えてくれます。多く含まれている食品として「大豆・おから・トウモロコシ・ヒジキ」などです。

乳酸菌、オリゴ糖

乳酸菌やその仲間のビフィズス菌は善玉菌と呼ばれ、整腸作用があり排便をスムーズにしてくれます。にんじん・大根・ブロッコリーなどに含まれるオリゴ糖は、善玉菌のエネルギー源となるため、善玉菌を増やす効果があります。

症状別 / ビタミン・栄養

 

低血圧

 

低血圧の目安「最小血圧~60mmHg以下」あるいは「最大血圧~100mmHg以下」の場合。低血圧の原因は「体質的なも・ビタミン及びミネラル不足」の場合が多く、病気によるものは少ないようです。

 

低血圧とは、心臓から送り出される血液の圧力が低いため、全身まで十分な酸素・栄養が届かないことをいいます。これにより「だるさ・めまい・立ちくらみ・息切れ・手足の冷え・食欲不振・肩こり・頭痛」などの症状が起きてしまいます。

 

低血圧の人は朝が苦手というには、明確な理由があるようです。それは、睡眠中は横になっているため血圧が低くても比較的スムーズに血液は循環しますが、立ち上がっての活動となると、ある程度の血圧が必要になってきます。

 

つまり、朝起きても頭がはっきりしないのは、低血圧で脳に十分な血液がいかないためです。低血圧な人は夜ふかしをさけ、ビタミンB群・たんぱく質を十分に摂り、適度な運動や生活のリズムを、整えるのが大切です。病気が原因の低血圧には「慢性的なもの・急性的なもの」があります。

 

  • 慢性的な低血圧...「 内分泌の異常・胃腸の病気・癌などが原因の場合が多多い」
  • 急性的な低血圧...「心不全・心筋梗塞などの場合多い」

 

高血圧は、脳卒中・動脈硬化・心臓病などのリスクが高く、低血圧の方が長寿というデータもあります。

 

  • 「ビタミンB群・ミネラル・たんぱく質・鉄分」が、効果的
ビタミンB群・ミネラル

低血圧で血の巡りが悪くなるとエネルギー不足になるため、食品からエネルギーを作り出すビタミンB群がおすすめです。改善策として、栄養バランスを良くすることも大切であり、ビタミンB群以外のビタミンやミネラルを摂ることも大事です。

 

これらの栄養素は低血圧を完治させるわけではありませんが「だるさ・疲労感・めまい」などの症状が軽くなります。

たんぱく質

低血圧の人は、体質的に細身で体力がない人が多いため、筋肉となるたんぱく質を摂るとよいです。また、たんぱく質のほかに栄養価の高い食べ物で体力をつけるのも効果的です。

鉄分・ビタミンB6・B12・葉酸(ビタミンB群)

低血圧の女性には、貧血気味の人も多いようです。貧血は低血圧と同様、「疲労感・めまい・だるさ」などの症状があり「鉄分・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸」の不足が主な原因です。低血圧で貧血の疑いがある場合は病院で検査し、正しい治療をしましょう。

 

高血圧

 

高血圧になると動脈に余分な圧力がかかり血管が傷つき消耗するなどして、動脈硬化になりやすくなります。

 

高血圧が長期間続くと硬くなった血管が破れてしまい出血の可能性もあり、放置しておくと「心臓病・脳卒中・肝臓病」など様々な病気を引き起こす原因となります。

 

高血圧の原因としては「肥満・過度な喫煙・飲酒・高塩分」などですが、一番多いのは塩分(ナトリウム)の、摂りすぎによるものです。通常「1日の塩分=7g以下」が目安です。しかし、味の濃い食事は塩分が多いため要注意です。例えば...

 

 ラーメン1杯(スープ含む)= 約5g /  みそ汁1杯 = 約1.5g

 

両食事ですでに約6.5gとなります。日々の生活の中で、塩分を摂りすぎることも多いので高血圧の人は、意識的に控えることも必要だと思います。

 

  • 高血圧の基準

 

血液は心臓から送り出され動脈を経由し全身に送られます。このとき、動脈の壁にかかる圧力が血圧ということです。

 

血圧は(心臓が)
  •  血液を送り出すときに最大になる = 最大血圧(上の血圧)
  •  血液を吸い込むときに最小になる = 最小血圧(下の血圧)

 

高血圧は、最大・最小血圧が共に基準を超えている場合だけでなく、どちらか一方だけ超えている場合も、高血圧と診断されます。(一般的に血圧は測定する日時により違いがあるため、複数回を定期的に計測し判断します。)程度の基準として3段階に区分されていて、重度に近づくほど高血圧による様々な病気のリスクが高くなります。

 

<高血圧の区分> 単位:mmHg(ミリメートル水銀柱)

 
高血圧の程度 最小血圧 最大血圧
軽度 90~100 140~160
中度 100~110 160~180
重度 110以上 180以上

 

  • 「カリウム・DHA・EPA」が、効果的
カリウム

カリウムは、高血圧の原因とされるナトリウム(塩分)が体内に多くなると、体外に排出する働きがあります。これにより、血圧を正常に保つ効果があります。多く含まれている食品として「昆布・大豆、大和芋・さつま芋・アボガド・バナナ」などです。

 

性質上、水に溶けやすいため調理で出る水分も一緒に食したほうがよいです。多く摂取したことによる過剰症はありませんが、腎臓に障害がある場合は悪影響があるため、医師への相談も必要です。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

多く含まれている食品として「サバ・ブリ・マグロ」などの魚介類です。正式名「n-3系不飽和脂肪酸」といいます。体内で合成されることはほとんどないため、食べ物・サプリメントからの摂取となります。DHAは「血中の悪玉コレステロール・中性脂肪」を減らすので、動脈硬化を予防し高血圧には効果的です。

EPA(エイコサペンタエン酸)

多く含まれている食品として「サンマ・イワシ・サバ・アジ」などの青魚です。DHAと同様の脂肪酸です。体内での合成はほとんどないため、食べ物・サプリメントからの摂取となります。

 

同栄養素は、血液をサラサラにし血管内で血栓ができるのを防ぐため「心筋梗塞・脳血栓・狭心症」などのリスクを減らす効果があります。DHAと同様、血液中の「コレステロール・中性脂肪」を減らし、動脈硬化の予防には効果的です。

 

動脈硬化

 

動脈硬化とは、動脈の内壁に「コレステロール・中性脂肪・カルシウム」などが沈着し内部が「狭くなる・硬くなる」等することで、血液の流れが悪くなり全身に悪影響がでてきます。

 

血液を送り出す心臓の負担が大きくなるため、心臓病のリスクが高くなります。

 

伴ない、内蔵・筋肉などは血液からの酸素・栄養を十分に受け取ることができなくるため活動が低下してしまいます。通常、動脈には弾力性がありますが、悪い食生活や加齢などにより次第に動脈の壁が硬く厚くなっていきます。

 

健康体の人でも40代に入ると、動脈硬化の始まりは避けられません。しかし、効果的なビタミン・栄養素の摂取及び、運動・禁煙などの気配りにより動脈硬化の進行を防ぐことができます。動脈硬化は、体のどこにでも起きますが、特に多いのは以降の3ヵ所です。

 

冠状動脈

心臓の表面を包み込むように走る動脈で、心臓の筋肉に酸素・栄養を与えています。動脈硬化により「心不全・狭心症・心筋梗塞」などが起こりやすくなります。

脳動脈

脳動脈は、脳に酸素・栄養を与えている動脈で「脳中出血・脳梗塞」などが起こりやすくなります。

腎動脈

腎動脈は、お腹の大動脈から枝分かれし腎臓に酸素・栄養を与えている動脈のことで「腎臓の機能低下・及び障害・高血圧」などが起こりやすくなります。

 

  • 「ビタミンC・E・食物繊維・イチョウ葉・DHA・EPA」が、効果的
ビタミンC・E

両ビタミンは、動脈をはじめとする細胞の酸化(老化)を防ぐ働きがあります。動脈が活性酸素により酸化されると、柔軟性が失われ血液の循環が悪くなるため、様々な場所に負担がかかります。(ビタミンEは、全身の血行を良くする効果があります。)

食物繊維

便秘解消以外にも余分な「コレステロール・中性脂肪」を排出し、動脈硬化の予防・改善に効果があります。また、食後の血糖値の上昇をゆるやかにし動脈硬化の原因とされる「高脂血症・糖尿病」の予防にもなります。

イチョウ葉エキス

血流を良くして、血管内での血栓の発生を防ぐ効果があり、ビタミンEと同様な働きをします。ヨーロッパでは、動脈硬化以外にもアルツハイマーの治療薬としても利用されています。イチョウ葉エキスはアルコールを使い、イチョウの葉から抽出された成分で、健康食品・サプリメントとして販売されています。

DHA・EPA

両栄養素葉が多く含まれている食品として、「イワシ・サンマ・アジ・サバ」など青背魚です。どちらも血液中の「コレステロール・中性脂肪」を低下させ、血液をサラサラにする働きがあります。EPAは、ビタミンE・イチョウ葉エキスと同様、血栓を防ぐ働きがあるため動脈硬化に効果があります。

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